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体の内側に受け入れる 顔ではなく全体を観察 1月稽古10日目

出社する時、小雨が降っていた。稽古の日は会社カバン以外に、稽古用のもろもろを詰め込んだカバンを持参しているので、これ以上手荷物を増やさないために折りたたみ傘を選んで出社。
昼頃には止んだ小雨が、稽古に向かうために乗った地下鉄を降りた頃からまた振り出した。
ついてない。
又は自分の人生ってこんな感じかも、と別の事を思いついたり。

稽古は。昨日の飲み会から考えていた事を踏まえて。支配したい相手役におずおずと近づいてみる。コミュニケーションのやりとりは、動物の王国のムツゴロウさん程自信はない。1歩踏み出す毎に相手の反応を観察。そう観察する、相手の足の上に自分の背中を預けながら。どれくらいが相手にとってやりやすい距離なのかを計るために。相手の懐に入り込むために。

シーンの稽古の中で、自分が考えた演出が1つ採用になる。うん。以前は出来なかった全体を考えながら自分のポイントを探す、ってのが出来てきた。昨日の私より、今日の私は進む事が出来てる。

稽古の休憩の時。支配したい相手役と会話する。
そして、二人で試したい事の説明する。相手の目を見ながら、穏やかに、遠くから。
あー、あー、凄く微妙な表情になってる。外国語での会話をヒアリングしている表情に近くなってる。
と、いったん説明を止めて、相手の状態を確認。
うん。試したいことの着地点がすれ違ってる。これはいかんね。
異業種交流会みたい。自分の分かる言葉や経験で、見知らぬ着地点を確認しようとする。でもこれは必要な作業。モチベーションが高い舞台を作るためには。
言葉で説明すると本当に上滑りになってしまいそうなので、実際動いてみようとまで考えていたが。相手の見知らぬ着地点を探るべく頭を回転させている体を観察した結果、今回は説明だけにしておいた。一度にはね。漏らしがあるのは怖いから少しずつ。

新しいシーンの台本を貰う。おおぅ。私の役、こんなになってるんですか。じゃあもっと体をスリムにしなければ。絵的にねっ。と一人で気合を入れてみる。

稽古後は、直帰。どうしても食べたかった豚肉と大根を使った煮物と16穀米と味噌汁でご飯。とても美味しい。自炊は久しぶりなので、とことん正確に作ったのだが、その結果がちゃんと出てる。料理は楽しい。
と、今年ひいたおみくじの教えを思い出す。
「小事にも徹する人は、大事をなしとげる力を恵まれる」
早速支配したい相手役に、稽古の事のメールを送信する。ちっさい事も大事大事。
そしたら「今電話してよいですか」と返信がくる。あれ。
なのでこちらから電話する。あれあれ。
今日した説明の感想を聞く事から始まり、お互い意識している役の状態の事や、試したい事、目標とする役の着地点の事、自分の譲れないところなど、もろもろの事を一気に会話した。
1時間弱。普段もこんなに電話しない。しかもノンストップ。あれれれ。
なんだ、話す事は出来たんだ。しかも前向きな会話だったような気がする。(長電話だと途中から意識はぐねんぐねん移動するから)

文字より会話。会話より同じ空間にいる状態。言葉を出来るだけ使わないで伝える方が、素直に身の内に入り込めるのかしら。

今度は顔や体の状態を見ながら会話したい。支配したい、と改めて決意表明。
by zabakaraqujila | 2007-01-17 23:59 | 見学者-004-【次の出発】